コラム
COLUMNクレオパトラの鼻があともう少し低かったら時代は変わっていた
よく言われていることに、上記のような『クレオパトラの鼻』伝説があります。
世界三大美人(小野小町、楊貴妃、クレオパトラ)に数えられる彼女ですが、日本ではどのような容貌が『美人』と言われたのでしょうか。
江戸時代以来、日本では、色白できめ細かい肌・細面・小ぶりな口・富士額・涼しい目元・すっきりと通った鼻筋・豊かな黒髪・・・が美人の条件とされてきました。(浮世絵で見られる小さな目で描かれた女性は、当時の美人像と必ずしも一致しないことに注意)
こうした美意識は、明治時代から大正時代に至るまで日本の美人像の基調となり、井原西鶴の作品には、『低い鼻を高くしてほしいと神社で無理な願いことをする・・・』との記述などもあって、当時鼻の高さを好んだ傾向が伺えます。
古くから、顔の中心にありそのバランスを大きく左右する鼻は、美人にとって重要な部位だったのです。
日本人は、人種的に低い鼻の人が多く、それだけにすっきりと鼻筋の通った高い鼻は美しいとされてきました。
時代が変われど、この美意識だけは不変の法則のようです。
特に近年、プチ整形としてヒアルロン酸などを鼻筋の部分に注入して少し高さを出したいという希望が増えていますが、もしも江戸時代にこのヒアルロン酸注射があったなら、やはり大流行した事でしょう。
美人の基準は今も昔も変わらず、白く美しい肌に小顔、美しい目にすっきりと通った鼻筋で決まると言えそうです。
お化粧でどうにかなる部分ではないだけに、つまんだり引っぱったりしておかしな努力を試みている人も多いそうですが、つまんでも引っぱっても鼻の形は変わりませんので、きちんとベテランの医師に相談する事が重要でしょう。
賢い人ほど、美しくなれるものです。